「3強」以外は「皆弱」
音楽評論家の加藤晋さんに取材すると、いま日本で売れているCD、DVDは、一部の大物グループ・アーティストを除けば、「ジャニーズ」「AKB48」「韓流」関連であり、これら3強そして皆弱の状態だと説明する。会社には仕入れの予算があり、多くをこの3強に注ぎ込んでいる。残りはロックなどの洋楽や、ジャズ、クラシックといった専門分野に振り分ける。
音楽業界も不況の波に飲まれ余裕が無くなっていて、何を切るかを考えたときに、例えば「AKB48」なら似たジャンルである「モー娘。」となるのは自然な流れ。そして「モー娘。」を置く余裕があれば、人気急上昇中のアイドルグループ「ももいろクローバーZ」を選択する担当者も増えている、と加藤さんは分析している。
「お付き合いで渋々置いたショップもありましたが、そんな状況ではありません。AKBの急成長が大きく影響し、モー娘。の店頭CD販売ルートが細くなった、そういうことだと思います」
と加藤さんは話している。