てんかん学教授「単なる発作では300mは走れない」
事故がてんかんの発作によって引き起こされたものなのか、別の理由だったのかはまだわからないが、インターネット上では「てんかん持ってる人は発作起きてなくても運転はしちゃいけないと思う」「何人も死んで『ごめん病気だから次は気を付けます』では済まないよね」など、てんかん患者は運転すべきでないという意見も多く出ている。
あるてんかん患者のブログでは、抗てんかん薬を服用することによって多くの患者が発作を抑えられる、てんかんの発作には泡を吹いて倒れるような大きなものから少しぼんやりする程度の小さなものまであるとしたうえで、祇園の事故はてんかん発作が原因だったと断定される前に病名を報道してよいのか、原因がはっきりしないままだとてんかん患者への憎悪が残りさらに生きにくい社会になる、ということを訴えている。
また、東北大学てんかん学分野の中里信和教授はツイッターで、「ある種の激しい精神状態になることは,さまざまな疾患で起こりうる.てんかんが一因の場合もあるのだが,極めて稀で特殊であることを知っておいて欲しい」「単なる発作の意識減損で300mは走れない。てんかんの4文字で一般化しないこと」と、てんかん患者への風当たりが強くなっている現状に危機感を示している。