内閣府が2012年4月12日に発表した月例経済報告によると、景気の総括判断は「緩やかに持ち直している」と、6か月連続で据え置いた。
4月の総括判断を維持した理由について、古川元久経済財政・国家戦略相は「足元の景気は海外経済の回復の弱さなどから輸出が横ばいにとどまっているものの、内需面での上向きの動きが続いている」と説明した。
項目別にみると、輸出は「このところ弱含んでいる」から「横ばいとなっている」と、11年8月以来8か月ぶりの上方修正。米国やアジア向けが持ち直していることが要因。
一方、輸入は「このところ増勢が鈍化している」から「横ばいとなっている」へ、3か月ぶりに下方修正した。原子力発電所がほぼすべて停止したことで、代替燃料の輸入増が一服しているため。
生産は「緩やかに持ち直している」に据え置き。個人消費も「底堅く推移している」に据え置いた。住宅建設は「このところ持ち直しの動きがみられる」と、判断を7か月ぶりに上方修正。東日本大震災の被災地を中心に着工が増えた。