東芝も参入を模索
東芝は、そのハイニックスと連合を組むことを模索している。赤字続きのDRAM事業から撤退した東芝だが、エルピーダの持つスマートフォン向けDRAM技術に関心を寄せている。なぜなら、東芝はDRAM撤退後も、デジタルカメラのデータ保存などをする「NAND型フラッシュメモリー」と呼ばれる半導体事業には今日まで注力してきている。
こうした中、最近需要が急増しているスマートフォンについては、DRAMとNAND型フラッシュメモリーを組み合わせて納入できる半導体メーカーが顧客を獲得しやすい優位な状況に立っている。東芝としてはエルピーダのDRAMを手に入れられればサムスンなどへの対抗力がつくというわけだ。
一方、米TPGキャピタルは中国の企業再生ファンドと共同応札すると見られる。両社ともエルピーダが主取引先の中国パソコン最大手のレノボグループと関係が深い。エルピーダを韓国勢に奪われたくないレノボの意向を受けているようだ。
世界を巻き込んだ争奪戦が展開されるエルピーダのスポンサー選び。第2次入札は4月末に締め切られ、5月には1陣営に絞られる運び。どういう構図になっても世界の半導体地図が塗り変わることになりそうだ。