原発避難民「働かず、パチンコ店満員」 福島県いわき市長の「正直発言」が波紋

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   「東京電力から賠償金を受け、多くの人が働いていない。パチンコ店もすべて満員だ」。福島県いわき市の渡辺敬夫市長が、原発事故で市内に避難している人たちについて記者団にこう述べたと、地元紙に報じられた。これに対し、避難民側の町役場では、働かないのには事情があると説明している。

   週刊誌などで報道されていたことを、渡辺敬夫市長がある程度認めた形になった。

東電から多額の賠償金をもらう

市長発言が話題に
市長発言が話題に

   河北新報などによると、渡辺市長の発言が飛び出したのは、2012年4月9日に平野達男復興相と会談した後のことだった。

   いわき市には、北側に隣接している大熊町や双葉町など双葉郡から、住民約2万3000人が避難している。こうした人たちは、市内の仮設住宅や民間の借り上げ住宅に入居中だ。河北新報の記事では、多額の賠償金などをもらって働かない人たちについて、いわき市民に感情的なわだかまりがあるとして、渡辺市長の発言はそのことを憂慮したものだと説明している。

   毎日新聞も、渡辺市長が「飲食店やパチンコ店まで避難者であふれ『働いていないのにサービスばかり受けている』という市民の不満がさらに大きくなるのが心配」と漏らしたと伝えた。

   渡辺市長の発言は、避難している人たちの実態をどこまで反映しているのか。

   いわき市のある保守系市議は、取材に対し、こう証言した。

「確かに、市内のパチンコ店はどこも満杯だと聞きますね。避難民が来てから、それが現実になりました。働いていないと、行く場所があまりないのでしょう。さらに、飲食店やコンビニなども、いつもすごく人が多いですよ」

   また、別の市議も「パチンコなどは、どこも混んでいると言う方は結構いますね。確かに人が増えたので、そういう傾向になるのでしょう」と明かす。一方で、「騒ぐほど満員というほどではないと思います」と話す市議もいたが、総じて人が増えていることは認めた。

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