北朝鮮「衛星」の管制室は「ダミー」か パソコンモニターは台湾「acer」製

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あまりにみすぼらしい「管制室」

   各メディアがそろって疑問視しているのが衛星そのものの性能だが、ネット上で指摘されているのが、管制室の「みずぼらしさ」だ。管制室は中央に大きな画面があり、その横に4つほど小さな画面がある。いずれも地図や打ち上げ台を映している。

   部屋の中央には、およそ20個のボタンがついた操作卓があり、これを使って打ち上げなどの操作を行うとアピールしたいようだ。それ以外に、画面に向かい合う形で管制官の作業テーブルが4つ備えつけてあるのだが、いずれも木製だ。テーブル1つあたりモニターが3つずつ備え付けられているものの、テーブルの上にあるのはマウスとキーボード、電話だけだ。ノートやペンは見あたらない。

   画面には、4分割された監視カメラの映像や、大画面と同じ地図が映し出しされている。画面右上には、丸みを帯びた「×」などのアイコンが確認できるものもあり、システムにウィンドウズXPを使用している可能性もある。モニターには「acer」のロゴが確認でき、台湾製のPCが利用されているとみられる。

   テーブル1つあたり、管制官が2人配置されている。ひとりはマウスを手に、別の部屋が映し出されたモニターを見つめているが、もう一人は手を組んだまま、打ち上げ場所のモニターを眺めている。明らかに手持ちぶさただ。

   1998年と09年には、北東部の舞水端里(ムスダンリ)の施設が使用されており、同施設の管制室の映像も公開されたことがある。今回公開された東倉里の管制室は、それよりも規模が小さいため、「実際には、ここでは管制業務は行われていない」との見方が大勢だ。

   英BBCの記者は、管制室で責任者に対して

「北朝鮮は、国民を満足に食べさせられないでいる。こんな多額の費用をこの計画にかけることは、正しいことなのか」

と質問したが、責任者は

「自分たちの技術を開発しなければ、奴隷になってしまう」

と打ち上げ計画を正当性を強調していた。

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