「小中学生でピアス」は是か非か 「なぜダメ」娘に言われて悩む親

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

さらに「過激」な行動につながるのではと心配

   親たちはどう感じているのか。小学3年生に進級する娘をもつ40代の男性会社員は、「私も妻も心情としては、小学生のうちにピアスはやめてほしい」と苦笑い。子どもが「体の一部に穴をあける」という行為が、どうしても受け入れられないというのだ。ある程度成長してからであれば理解できるが、小学生の年齢でピアスを付けるということ自体に、単なるおしゃれとは違ったネガティブなイメージを抱いてしまうと打ち明ける。

   ただ「同級生の半数以上がピアスをしていれば、考えるかもしれません」とも言う。それほど広まっているということは、この男性自身のピアスに対する価値観が今の時代に合っていないと認めざるをえない、というのだ。娘にピアスをさせないことで友人たちから孤立し、仲間外れになるのではないかとの恐れも「正直、ないとはいえない」と吐露する。

   一方、会社経営者の40代の父親は、「無条件でダメと言うでしょう」。小学生では、何を目的にピアスをするのか判断できる年齢ではなく、素行の悪化の過程でピアスに興味を持っているのでは、との心配が拭えないためだと言う。娘が高校生ぐらいの年齢で、普段からまじめな生活態度であれば「ピアスをしたい」と相談されても理解を示せるが、心と体のバランスがまだ不安定な年頃では「ピアスにとどまらず、さらに過激な行動につながるかもしれない」と考えてしまうそうだ。

   心理面だけでなく、ピアスを開けることで化のうや金属アレルギーといった身体的なリスクも考慮しなければならない。専門のクリニックでは「医療行為であり、医師の指示にしたがってほしい」と呼びかける。都内の病院関係者に聞いたところ、子どもの場合はピアスの穴を開けた後、定期的に消毒し、汚れた手で触ってはいけないといった注意事項をきちんと理解していないため、化のうするケースが多いという。

   ネット質問サイトでは、自力で穴をあける器具を買って「友人同士で開けあう」との投稿もあった。この場合、万一穴を開けた相手の健康面に障害が出た場合、責任問題に発展する可能性もある。

1 2
姉妹サイト