発言が右にいったり、左にいったり 原発再稼働めぐる枝野経産相の本心

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「反対」の翌日、「まだ賛成の判断していないという意味」

   2日の予算委では、枝野氏は「現時点では、今の再稼働には反対です」と述べた。一方、3日の会見では、安全性にかかわる記録の精査を自身が終えていないから、まだ賛成という判断をしているわけではないという意味だったと説明した。

   2日の「再稼働反対」発言を受け、ネットのツイッターでは、枝野氏を応援しようという、再稼働反対派による呼びかけが広まる動きも出たが、翌日会見の報道が流れると、「えっ!?」と失望も広がった。

   推進派からの圧力があったに違いないと、枝野氏が屈しないよう一層支援しようという主張もあれば、「世論気にして、慎重姿勢のポーズを取りたいだけ」「単にブレてるだけ」という冷めた指摘もあった。

   枝野氏は4月3日の会見で、「2日の反対発言」について、積極的な再稼働反対ではないのかと質問されると、「違います」と積極的再稼働反対ではないと言い切った。

   しかし、枝野氏は、再稼働に向け、「地元をはじめとする国民のみなさんからの一定の理解が得られなければ再稼働は致しません」(4月2日、参院予算委)と話すなど、慎重派なのかと受け取れる発言も繰り返している。

   枝野氏の「地元をはじめとする……」発言について、読売新聞(ネット版、4月3日)は、大飯原発の地元、福井県の「嶺南選出のベテラン県議」が、「枝野大臣の言うことはころころ変わるという印象がある」と語ったと伝えている。

   枝野氏は4月6日の会見で、今後の原発再稼働について、安全性が確認できた場合でも、「(原発再稼働抜きで)電力の需要に余裕があるとか、若干の節電のご協力をお願いして十分乗り切れるなら、開ける(再稼働させる)必要はない」と述べた。ただ、大飯原発を抱える関電については、「需給が厳しい」との認識も示した。

   毎日新聞(4月2日付朝刊)が伝えた世論調査結果によると、大飯原発の再稼働について、反対が62%と賛成33%を上回っている。枝野経産相がいう「国民の一定の理解」とは、具体的にどういう状態を指すのかは、はっきりしていない。

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