原発比率を0%とした場合、火力発電で50%
原発比率を0%とした場合、火力発電で50%、再生可能エネルギーで35%、残りを自家発電などコージェネレーションで賄うべきと主張している。
原発の比率が35%と最も高い案は、地球環境産業技術研究機構理事・研究所長(元東京大学教授)の山地憲治氏の主張で、「エネルギー安全保障と経済成長を両立させ、最先端の低炭素社会を構築するため、国民から信頼される安全規制体制を確立し、現状程度の原発の設備容量を維持する」としている。この場合、火力発電は30%、再生可能エネルギーは20%、自家発電などコージェネは15%になるという。
原発比率5%の案は「原発ゼロ」に近く、20%の案は「原発への依存度を低減させるが、一定の原発比率を維持する」との立場で、25%の案は「エネルギー安全保障や地球温暖化対策の観点から原発を引き続き基幹エネルギーとして位置づける」としている。
原発事故前の2010度の実績では、原発比率は26.4%。現行のエネルギー基本計画は2030に45%に引き上げると原発推進を明記していた。現行計画の45%に比べれば、今回示された35%は比率が低いが、2010年度の実績に比べると10ポイント近く上がることになる。
今回、委員の意見を基に事務局が作成した文書について、脱原発派の飯田氏や阿南氏、立命館大学国際関係学部教授の大島堅一氏ら8人の委員は連名で「原発推進に著しく偏っている」と指摘、「事務局の提案は委員の意見を踏まえていない」と主張している。