エネルギー政策抜本見直し難航  原発比率ゼロから35%までを提示

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   政府が今夏のエネルギー政策の抜本見直しに向け、議論を加速している。複数ある審議会のうち、総合資源エネルギー調査会(経済産業相の諮問機関)の基本問題委員会が、見直し論議のたたき台となる将来の電源構成の選択肢を提示した。

   2030年の発電電力量に占める原発の比率について0%、5%、20%、25%、35%の5案に、数値を示さない案を合わせた6案だ。2012年5月までにこれを3案に絞り込むというが、原発の比率をめぐる論議は賛否が分かれており、意見集約は難航が予想される。

現行の「エネルギー基本計画」では原発依存度45%

   政府のエネルギー政策の見直し論議は、国家戦略室のエネルギー・環境会議を中心に、経産省の総合資源エネルギー調査会、内閣府の原子力委員会などで並行して行われている。このうち、総合資源エネルギー調査会は、原発依存度が2030年に45%と高い数値を盛り込んだ現行の「エネルギー基本計画」を見直すことになっている。

   「エネルギーミックスの選択肢に関する整理」と題した今回の取りまとめは、2011年10月から16回にわたる同委員会の議論を基に、事務局が委員の考え方を整理したものだ。

   同文書によると、「脱原発」色が鮮明な「原発0%」の案は、NPO法人環境エネルギー政策研究所所長の飯田哲也氏や全国消費者団体連絡会事務局長の阿南久氏ら6委員が主張したもので、「原発事故の甚大な被害や地震国という現実を直視し、原発比率をできるだけ早くゼロにするとともに再生可能エネルギーを基軸とした社会を構築する」としている。

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