国民の反応は冷ややか
米政府系の自由アジア放送(RFA)も4月2日の放送で2枚のポスターを紹介しており、同時に北朝鮮国民の打ち上げに対する反応も伝えている。反応は総じて冷ややかで、ある平壌市民は、
「大砲を打つのであって、どこが人工衛星なのか」
「食べて生きていくのが大変で、打ち上げには関心はない」
と不満を漏らし、北朝鮮南西部出身の黄海道の農村出身者は
「電気がなくてテレビも見られないのに、人工衛星があるかないかなんて、なぜ分かるのか」
と切り捨てた。
聯合ニュースが4月2日に伝えた韓国情報当局の試算によると、打ち上げには8億5000万ドル(約700億円)かかるとされている。この額は、北朝鮮国民のうち1900万人の1年分の食糧の代金に相当するという。
なお、3月31日には、北朝鮮外務省のスポークスマンが朝鮮中央通信を通じて
「われわれは、米国の誤った選択によって招かれる結果の深刻さと重大さについていまは論じたくない。米国が今からでも主権国家の平和的衛星の打ち上げを認める勇気を持ち、それを通じて敵対意思がないと言った言葉を行動で証明してみせることを期待するだけである」
などと主張。現時点では比較的抑制的な対応にとどまっている。