金先物価格が下値探る動き 資金は再びリスクの高い株へ

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欧州各国の債務不安が後退

   こうした中、昨年末以来、世界的に金融緩和策が相次ぎ、投資家心理が改善していく。なかでも「ドラギマジック」とも称された欧州中央銀行(ECB)による、昨年12月と今年2月の資金供給は計1兆ユーロ(約110兆円)超に及んだ。少なくとも欧州の金融機関の資金繰り懸念は遠ざかり、欧州金融機関が抱える欧州各国債務への不安も大幅に後退した。

   一方、2月14日の「バレンタインプレゼント」と呼ばれる日銀による事実上の1%の「インフレ目標」導入も世界を驚かせ、投資家のリスクを取る志向に拍車がかかるとともに、安全資産である円が売られ、円安も進んだ。米国の景気回復期待もあり、「他に遅れまい」として、金や現金から株式に資金が動いたのだ。

   ここ数年は、中国やインドの実需が金の下値を支えてきたが、足元では「成長が減速気味となり、金の需要もかつてほどには盛り上がっていない」(国内商品先物大手)といい、金相場は下値を探る局面が続く可能性がある。

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