「画面上にプッシュボタン付けてみては」
とはいえ、当面は画面に触れながら必要な情報を探し出す従来方式が主流だろう。仮に現状の「フルスクリーン、タッチパネル」の画面を中高年向けに「味付け」するなら、「なじみ深い電話機のデザインを取り入れるのもひとつの手段」と、木暮氏は考える。タッチ式の操作に慣れておらず、表示されているアイコンを長押ししたまま動かずに困っている人も見たという。それならいっそ、従来型の携帯電話のように画面上にプッシュボタンを付けてしまってはどうか、と大胆な案を口にした。
「らくらくホン」のように、機能の絞り込みも重要だ。この点はNTTドコモ広報も、スマホの初心者向けに「操作を簡略化できるサービス」の提供に努めていると話しており、中高年層に対するポイントになりそうだ。
ドコモは、「今後も高齢者向けの携帯電話は継続して出していくでしょう」と話す一方、新たにスマホとして発売するかについては、その有無を含めてコメントしなかった。「らくらくホン」は国内累計2000万台のヒット商品となっているだけに、「スマホブーム」に乗って新モデルが発売される日も、遠からずやってくるかもしれない。