証券会社の数が3年連続で減少した。日本証券業協会によると、2012年3月31日現在の会員数は前年同日に比べて8社減り285社となった。脱退が17社、新規加入は9社だった。
また、同日付で十字屋証券と神崎証券の2社が脱退した。中小証券の廃業が目立つが、日証協は「相場(低迷)の影響が大きい」としている。これに、東京証券取引所が導入した新しい売買システム(アローヘッド)に対応するためのシステム投資などの負担が圧しかかった。
さらにアローヘッドによる「高速売買」が浸透したことで、対面証券会社として利用者に十分なサービスを提供できないことや、ディーリング業務でも「従来の手法や経験が通用しなくなり、思うように収益が上がらなくなった」とみられる。