来店客の「相乗り」や宅配、再び流行?
ガソリン価格の上昇は物流コストなどにも跳ね返るので、今後の個人消費にも悪影響を与えそうだ。
ガソリン価格が160円を超えた北海道では、北海道消費者協会が3月13日付と19日付の2度にわたり、価格上昇の抑制を目的に、国や道に安定供給の実施や便乗値上げの監視、備蓄原油の放出などを要請した。
日常生活への影響とともに、レジャーなどで「安近短」の傾向が強まると、北海道の観光産業には大きな痛手になる。
消費者がクルマでの外出を手控えることになれば、外食産業への懸念も小さくない。ファミリーレストランの「ロイヤルホスト」を展開するロイヤルホールディングスは、「今のところ、まだ客足への影響はありません」と話す。通常の割引クーポンのサービスで対応していて、ガソリン価格の高騰による対策は「とくに検討していない」という。
ただ、あるレストランチェーンは、「この冬は寒い日が続いたことで(ハウス)野菜などの価格が高めでした。今後さらに輸送費などが上がったり、高止まりしたりすると何らかの対策が必要になります」とし、「ちょうど検討に入ろうかと考えていた」と明かす。
石油情報センターによると、ガソリン価格の全国平均の最高値は2008年8月4日に記録した185.1円。このときは、「クルマでの来店時には相乗りや、宅配の利用が流行った」(前出のレストランチェーン)と話す。