車のナンバープレート変更を検討している国交省が、EU諸国のように「横長」にデザインした写真を公開したところ、異論を唱える声が相次いでいる。国交省は、「横長と決めたわけではない」と困惑している様子だ。
最近は、「富士山」のように、ご当地の名前を入れたナンバーに引き合いが多い。また、4ケタの数字に対する希望も多く、抽選となるケースが出ている。
「江戸 TK 3AP-さ-4249」のデザイン案
こうした状況を踏まえ、国交省では、2011年10月から形や表示方法などの変更に向けて根本的な検討を始めた。そして、有識者会議の「ナンバープレートのあり方に関する懇談会」で12年3月26日に中間とりまとめを行い、それを公表した。もし変更されれば、1955年以降では初めてのフルモデルチェンジになる。
そこで公開されたプレート案の写真を見ると、最初に「江戸」といったご当地ナンバーが出てくる。品川ナンバーは、東京のイニシャルを取って「TK」にしてある。車の用途・車種を示す3ケタの番号は、4ケタの希望ナンバーとの組み合わせを増やすため、下2ケタにアルファベットを使った。その結果、「江戸 TK 3AP-さ-4249」といった横長にデザインされている。
色については、プレート案では、白地に緑の字だった。このほか、自由の女神を入れた米ニューヨークのプレートのように、図柄を表示することも検討している。
ところが、この案が報道されると、ネット上で異論が相次いだ。ヤフー・ニュースの意識調査でも、5万票ほどが集まり、4月3日夕時点で5割が横長に反対し、賛成は3割強に留まっている。
国交省では、3月26日からメール、FAX、郵送の3つの方法で、パブリックコメントの募集を始めた。期限は4月24日までだが、そこにもコメントが殺到しているというのだ。