国家公務員の年収は銀行業界と同水準
公務員の給料をめぐっては、民間と比べて「もらい過ぎ批判」が根強い。では、実際のところはどうなのか。
国税庁が行った10年の「民間給与実態調査」によると、30代前半(30歳~34歳)の年収は384万円だ。年齢を限定しない全体の年収は412万円だった。この数字は、上場していない中小企業などを広く含んだデータだ。
では、上場企業に限定した場合はどうか。「週刊ダイヤモンド」10年8月7日号に掲載された特集「上場3309社 給料全比較」では、上場会社3309社の年収を33業界にわたって特集している。それによると、上場会社全体の平均年収は556万円。30歳平均だと494万円。
国家公務員の方が、かなり高水準だと見ておかしくない。業界別の平均年収を見ると、最も高いのが海運業界の827万円で、最も低いのが小売業の460万円だ。公務員の平均年収の650万円に最も近いとみられるのが、銀行業界の652万円。銀行業界は、特集された33業界のうち、上から8番目に給与水準が高いとされる。