日本の姿勢をメディアは評価
中国の狙いが露骨なだけに、今回の提訴、特に日本の初の中国提訴を評価する声が多いようだ。米経済紙「ウォールストリートジャーナル」(3月23日・日本語電子版)は、「日本は、文化的、外交的、さらには経済的なさまざまな理由から、長い間同国を公然と批判するのに及び腰だった。だが、中国が高圧的に経済力や軍事力を誇示するようになったことから、日本も次第に同国に異議を唱え、改革を後押しするようになってきた」と指摘、「レアアース問題は、そうした日中間の力学のシフトを象徴するもの」と論評した。
日本の大手紙も「従来、政治的な配慮などから、提訴を控えてきたが、世界第2位の経済大国になった中国に対し、これ以上のルール逸脱を看過しないという日本の姿勢を示す意義は大きい」(読売15日社説)、「日本政府は、米中の政治的なさや当てに巻き込まれず、WTOの手続きを冷静に進めるべきだ」(毎日15日社説)などと評価している。