「番組として許容範囲の内容をつぶやいていたのでは」
国内大手メディアでは、朝日新聞が記者のツイッターアカウントを公開している。記者もプロフィル欄で「朝日新聞所属」を明らかにしている。ただし「つぶやきは社の公式見解ではなく、RT(再投稿)やリンクは賛意を示す内容とは限らない」とことわりを入れて、あくまで個人的な投稿だと強調している。
前出のNHK職員は、「ツイッターの個人アカウント開設は、局内で禁じられているわけではない」と説明する半面、その利用については、「デタラメをつぶやいて、それがNHKの公式見解と誤解されては信用にかかわる」ため、個人の責任に基づいて、所属先であるNHKとは切り離して使うようにと一定の歯止めがかけられているそうだ。例えば、「NHK記者」などと明言していないが、フォロワーに対して自分の考えを披露して意見を求め、取材や報道に生かしているような人はいるという。
堀アナの場合は「番組公式アカウント」だけに、「キャスターとしての見解を入れつつも、番組としての許容範囲で収まる内容をつぶやいていたのではないか」と推測する。あらかじめチェックを受けたツイートを流していたというのだ。その中で2011年12月12日の投稿では、相次ぐ原発でのトラブルについて触れ、「再稼働にむけての拙速な帳尻合わせのような検証をしないでもらいたい」と注文を付けた後、続く投稿で、
「国や組織に期待してはだめだ。もうだめだ。僕らで動こう。僕らで考えよう。僕らでこの国を変えよう。だって、僕らの国なんだからさ」
とつづり、フォロワーに向けて連帯を呼びかけた。これを読んだNHK職員は「踏み込んでいる印象を受けた」と言うものの、これも堀アナが勝手に自分の意見をつぶやいたわけではないと考える。公式アカウントである以上、「本当に問題があれば、広報がストップをかけるはず」だからだ。ただ、仮に「事前チェック」が入っていたとしても、ツイート数は相当多くて時には連続投稿もある。すべての内容に完璧な確認が及んでいたかどうかは微妙だ。
堀アナツイッターのファンからは、公式アカウント閉鎖の後は「新しく個人アカウントをつくって、またつぶやいてほしい」と願う声が上がっている。