NHKの堀潤アナウンサーが、ツイッターのアカウントを閉鎖する。担当番組の終了に伴うもので、かねてから告知していた。
堀アナのツイッターにはファンが多く、フォロワーは10万人を数える。本人も「一生懸命このアカウント存続のために動いてくれた先輩は沢山いた」と明かすが、番組公式のものである以上、継続は困難というのが理由だ。
人間味あふれるつぶやきで人気集める
堀アナがキャスターを務める番組「Bizスポ」は2012年3月30日で終了し、新番組に衣替えするとともに本人は番組を離れる。現在、堀アナのツイッターアカウントは本人の名義だが、NHKの公式アカウントと明記されている。プロフィル欄にも「Bizスポ」のウェブサイトへのリンク先が張り付けてある。
テレビ番組がツイッターアカウントを開設したり、フリーの立場や地方局のアナウンサーが個人でツイッターに書き込んだりするケースも見られる。しかし、「番組代表」で公式アカウントを公開しているアナは珍しい。
「Bizスポ」の番組アカウントもあるが、堀アナのフォロワーはその10倍以上で、10万3000人を超える(3月29日現在)。投稿内容も番組の宣伝にとどまらない。東日本大震災が起きた2011年3月11日から、地震や津波への警戒や帰宅困難者への情報を分刻みで「2日間寝ずに」流したという。以後、度重なる余震の注意喚起のため、継続的にツイッターでリアルタイムでの情報を提供している。ほかにも、被災者の苦労に思いを寄せた内容や取材先からのつぶやき、時には自分が東京に赴任してきたばかりのころ、仕事を任せてもらえず自分で現場に足を運んで徹底的に話を聞いて回ったという苦労談も披露した。
人間味あふれるツイッター上でのやり取りが人気を集めていた堀アナだけに、アカウント閉鎖に「さびしい」との感想は多い。もともと「Bizスポ」のキャスターとして認められた公式アカウントのため、番組が終われば継続できないというのが本人の弁だが、せっかく大勢のフォロワーに慕われている堀アナのツイッターをどうしてやめさせるのかと、一部の批判の矛先はNHKに向いた。「圧力説」まで飛び交うほどだ。
しかし、あるNHK職員はJ-CASTニュースの取材に対して、「公式アカウントである以上、NHKの見解と受け止められる。堀アナが言うように番組を離れる以上、同じアカウントの使用は難しいのではないか」と話す。