田中良和社長「総合的に対策を検討」
クジ引きに当たる1回300円のガチャをしてカードを得るゲームで、強いカードほど出る確率が低く、20万円を使い込んだケースもあったという。これに対し、射幸性が高いとして、警察が違法賭博か詐欺が成立するかどうかを確認しているというのだ。FACTAの記事では、グリーもその可能性を調べているとしている。
FACTAについては、グリーは、プレスリリースなどで特に反論していないが、なぜなのか。
広報担当者は、「ダイヤモンドの記事の方が、書き方として犯罪行為に関係している印象を与えていると考え、弊社の判断として今回はそうさせていただきました」と取材に説明した。FACTAの記事では、ガチャが違法賭博などに当たる可能性を指摘していたが、「報道については、コメントする立場にありません。ゲーム内の仕様については、開発上の理由などから公表していませんし、説明を差し控えさせて下さい」と言っている。
ダイヤモンド社に抗議したことについては、回答はまだ来ていないという。週刊ダイヤモンドの編集部では、取材に対し、「記事に書いてある通りです」とし、抗議については特にコメントしなかった。
「クジ引き」の問題については、グリーも、未成年者の利用を制限したり、複製カードを回収したりするなどの対策を公表している。ロイターの記事によると、アイテムの当選確率を開示する対策をするかについて、田中良和社長が2012年3月26日のインタビューで、「そこにとどまらずに総合的に検討していく」と答えている。
ネット上では、グリーは道を間違え始めたといった指摘から、06年のライブドア事件のように新興産業をつぶすのはよくないなど、様々な意見が出ている。