原発再稼働「(総選挙で)方向性を決めてもらわないと」
これに対し橋下市長は同じ日、
「都構想を掲げてきたわけですから、次から次に目標を広げていって、そのために国政、国政、と言うのがいいのかどうか。しっかりと松井知事とも話をしますけどね」
と述べ、「条件つり上げ」に慎重姿勢を示した。
橋下市長と松井知事は3月25日放送の「新報道2001」(フジテレビ系)に中継出演し、税と社会保障問題や公務員制度改革、原発再稼働などについて語った。
国政進出については、「最低、道州制」発言をした松井知事に、「(都構想実現という)条件が変わったのか」と質問が飛んだが、松井知事は正面からは答えなかった。道州制導入は、民主党や自民党などが以前から前向きの姿勢を示していながら「全く進んでいない」現状を批判するにとどまった。
橋下市長は、「まずは都構想を議論して頂いていますから」「(自分たちは)地域の団体ですから」
と、慎重姿勢と受け取れる発言はしたが、「条件変更」や都構想実現の際の国政進出については、否定も肯定もしなかった。
しかし、原発再稼働問題に話が移ると、再稼働をめざす政府に対し、「私たちは反対のオプション」をつくり、「最後は来るべき総選挙において、国民のみなさんに方向性を決めてもらわないといけない」と訴えた。
都構想の状況にかかわらず、原発再稼働問題を争点に国政進出する意気込みあり、と受け止められても不思議ではない発言だ。
自民党の大阪府連関係者らに維新の会の国政進出の可能性を聞くと、
「どんどん(都構想から)ハードルを上げて、結局は国政に出るつもりだろう」「今は、都構想に関係なく国政に出た場合、理解を得ることができるか世論の動向を探っている段階では」
などと分析した。維新塾を立ち上げた手前、「今さら『やっぱり国政やめます』は、塾生に通らないだろう」という声もあった。