橋下徹大阪市長は、福井県にある関西電力大飯原発3、4号機の再稼働について、「総選挙で決着をつけたらいい」と、再稼働に向けて動いている野田佳彦政権をけん制した。
大飯原発3、4号機の再稼働をめぐっては、ストレステスト(耐性評価)の評価など技術審査は終わっている。今後は野田首相らの政治判断と地元の理解が焦点となる状況になっている。
国策で再稼働「それこそ無責任ではないでしょうか?」
橋下市長は2012年3月23日、大飯原発再稼働について、
「総選挙で決着をつけたらいい」「こういう問題こそ、国民全体で方向性を決めるべきだ」
などと報道陣に語った。大飯原発に限らず、原発再稼働全般を念頭に置いている発言とも受け取れる。
大阪市は、関電株の約9%をもつ筆頭株主だ。大阪府と大阪市でつくるエネルギー戦略会議は、速やかな原発の全廃などを6月の株主総会で提案する方針だ。
橋下市長も3月22日のツイッターで、
「こんな状況下で、国策のために原発を再稼働せよ!ってそれこそ無責任ではないでしょうか?」
「僕は新たな電力供給体制を目指していくべきだと思い、株主提案をします」
と書いている。