長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督に対する批判がネット上で拡大している。読売新聞のインタビューで、巨人軍に新人が入団する際の契約金が球界の申し合わせ額を遥かに上回っていたという報道を批判し、「実名を出された選手の傷は癒えない」などと答えたからだ。
批判の内容は、多額の契約金を貰った選手は被害者ではなく「共犯者」だというものや、「長島を出せば免罪符になる風潮は古い」など様々だ。
朝日新聞記事への怒りを露にした
発端は朝日新聞が2012年3月15日の朝刊トップで報じた「巨人、6選手に契約金36億円」の記事。球界では新人契約金の最高標準額を1億円プラス出来高払い5000万円となっているが、2000年に入団した阿部慎之助選手、04年入団の野間口貴彦選手など6人に10億円から2億5000万円が支払われていることが分かった、と報じた。
巨人軍は「最高標準額は上限を意味していない。ルール違反ではない」と反発。読売新聞は連日、朝日の記事に対する批判と抗議を展開、3月20日朝刊では長嶋名誉監督のインタビューを掲載した。
長嶋名誉監督は、巨人軍はルールを破っていないし、朝日の記事には十数年前の事例も含まれていて、こんな記事が出ること自体おかしな話だ、とした。そして、巨人軍の内部資料を朝日新聞に渡した張本人を調べ上げる必要がある、と説くと共に
「(実名を出された)選手の心の傷は簡単には癒えない」
と朝日新聞への怒りをあらわにした。
しかしこのインタビューに対し、ネットでは違和感がありすぎるといった意見が噴出、長嶋名誉監督に対するバッシングに発展した。
本当に傷ついたのは巨人軍ファンだった?
「この擁護発言はいくら長嶋でもダメだろ。身内を庇って被害者面するなんてどうかしてる」
「裏金貰ってた奴が心の傷?白々しさしか感じられないな」
といったものや、本当に傷ついたのは新人選手の契約金を最高1億5000万円と信じていた巨人ファンであり、身内をかばう前にファンに謝罪すべきだ、と主張する人もいる。
また、長嶋名誉監督がこのような発言をするはずはない、と思っている人もいるようだ。
「ミスターを出してまで事態の収束を図りたいのか?巨人の傷は深いな」
「水戸黄門の印籠じゃあるまいし、3番が出てくりゃそれでハハァ~って訳にもいかん」
といった見方も出ている。