がれき広域処理に異論も 「税金使い全国に運ぶ必要あるのか」

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がれきの状況で自治体間に温度差も

   一方、被災地中最も多い610万トン以上(当初)のがれきを抱えた宮城県石巻市の担当者にきくと、がれき処理の遅れは「足かせ」になっており、広域処理への協力を「お願いしたい」と強調した。

   木材などのがれきを放置し続けると自然発火する場合があり、ガス抜きなどに費用や手間もかかる。ハエの発生など衛生面での問題もある。がれき処理などの復旧作業は早く終え、復興に全力を注げるようになりたい、との思いが強いようだ。

   がれきの量の違いなどから、広域処理の必要性に対しては「各自治体間で温度差はあるだろう」と分析した。

   がれき処理は3月12日現在、被災3県の約2250万トンのうち、6.7%しか進んでいない。この段階の広域処理は、東京都や山形県など1部に限られている。

   広域処理予定(約400万トン)は、全体の約2割程度でしかないことから、処理の遅れの理由は広域処理が進まないこととは別にある、との指摘も出ている。東京新聞は3月20日付朝刊で、「被災地での処理体制を見直すのが先決ではないか」と指摘した。

   3月20日には、野田佳彦首相の「指南役」ともされる細川護煕元首相が野田首相と会い、がれきと土砂で造った高台に木の苗を植えて森にする計画を提言した。野田首相は前向きな意向を示したという。

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