医師らから懸念の意見書
朝日記事によると、伊達町長は、広域がれき処理について、
「無理して早く片付けなくてはいけないんだろうか」「10年、20年かけて片付けた方が地元に金が落ち、雇用も発生する」
として、
「処理されなくても困らないのに、税金を青天井に使って全国に運び出す必要がどこにあるのか」
と疑問を呈した。
また、がれきの放射性物質をめぐる不安の声もある。大阪の医師有志らが2011年12月、府と大阪市に対し「医師の立場からの意見書」を出し、会見を開いた。意見書では「がれきを広域に拡散することは国土を放射能汚染させることとなり(略)」として、がれき受け入れに反対していた。
広域処理の対象がれきは岩手県と宮城県のもので、福島県のがれきは含まれない。政府は「放射性セシウム濃度が不検出または低く、安全性が確認されたものに限る」として、「1キログラムあたり240~480ベクレル以下」などの基準を示している。
広域処理について現地では、必要性に疑問を示した岩泉町の伊達町長のような声が少なくないのだろうか。岩泉町に電話すると町長は県外出張のため、確認取材はできなかった。町の担当者は「がれきが『復興の足かせ』とマスコミが連日報道するのは、行きすぎている感じはする」と話した。