急増する「中高年」フリーター 企業に「歓迎されない」35歳以上

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人件費上がり、社員も気を遣う

   一方で企業の雇用状況をみると、人件費を抑えるために正社員を減らして、アルバイトやパート、契約者員などの非正規社員の割合を増やす傾向が続いている。

   企業側は「優秀な人材を確保したい」というが、それは新卒採用でのこと。雇用対策法の改正で、07年10月からは労働者の募集・採用時の「年齢制限」は禁止されたが、現実には35歳以上を採用しようという求人は少ない。

   「中高年フリーター」が歓迎されない理由には、企業が年齢に応じた給与を配慮するので人件費がかさんでしまうことや、若手の上司がいる場合など社内の人間関係に気を遣うこと、さらにはIT化の進展でアナログ時代のスキルが役に立たないことなどがある。それであれば、若手の新卒社員を一から育てたほうがよいというわけだ。

   総務省は「非正規雇用で働くようになった理由について、来年度から調査項目に加えようと考えています」としたうえで、「非正規雇用で働く人の中には、正社員で働いていながらいったん退職して、再就職できずにいる人も含まれています」と説明する。

   転職の失敗も少なからず影響しているとみられる。

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