お笑いコンビ「ナインティナイン」が2012年3月15日放送のラジオ番組「オールナイトニッポン2」(ニッポン放送)で、実際に存在しないネタを掲載するサイト「虚構新聞」の記事をニュースとして取り上げたことが話題となっている。
番組中に訂正して謝罪したが、番組の実況を行っていたツイッターや2ちゃんねるは一時騒然となった。
「150万台も作ったのに…」ネタに本気で心配
番組内の「今週のインパクト」コーナーで、あるリスナーから届いたこんなメールが読まれた。
「便器生産国内第1位の便器メーカーTOTOが、年内で和式便器の生産を終了すると発表しました。近年では洋式便器の需要の方が高く、昨年は和式便器を150万台生産したにもかかわらず、3台しか売れなかった。(中略)TOTOの撤退で完全に国内の和式便器の生産がなくなり、国産和式便器は318年の歴史に幕を閉じるようです」
これについて岡村隆史さんが「何で3台買ったんでしょうね」「どうすんねや、150万台も作ったのに」と言うと、矢部浩之さんは「処分や、うわあ~」と本気で心配する素振りを見せた。岡村さんは「インドとかね、そういうとこに送ってあげたらいいのに、もったいない」と真面目に提案した。
しかしメールが読まれると、ツイッターや2ちゃんねるでは「和式便所きたか...ってそれ虚構新聞ネタじゃないかw」「おいおい・・・虚構ニュースをマジに語るなよ」と書き込まれた。メールの内容は虚構新聞が3月15日に掲載した「和式便器の生産終了 318年の歴史に幕」という嘘ニュースの内容を受けたものだったのだ。
番組では約10分後にリスナーから届いた「和式トイレ生産終了は虚構新聞のネタであり、デマである」というメールが読まれ、岡村さんが「とんでもないガセネタを全国ネットでしゃべってしまった…」「ごめんなさい、本当、申し訳ない」と謝罪し、騒動は一件落着した。
「ツイッター強制退会」のウソに「東電の圧力か!?」
虚構新聞のネタを真に受けてしまうインターネットユーザーはこれまでにもたくさんいた。2011年3月には「4月から、17文字に ツイッター」という記事がツイッターユーザーによって拡散され、信じてしまった人が「え!?17文字!?」「えっ?ネタ?マジ?どっち?」と焦る事態となった。
7月には「フォロワー300人以下は強制退会 SNS化を徹底」という記事をまたしても多くのツイッターユーザーが信じてしまい、「はぁ?フォロワーが300人に満たないユーザーとか、私orz ツイッターのみんなとさよならだな」「Twitterが終わる日。政府東電関係の圧力か!?」などと本気で悲しんだり、怒ったりする人が続出した。中には「【拡散希望】TwitterのSNS化により、『フォロワー数300人以下の人は強制退会』このアカウントは業者以外は相互フォローOKなんで、もし良かったら300人以下の人にこのツイート広めてあげて下さい!!!」という親切なツイートをする人もいた。
なお、虚構新聞は「お願い」ページで、「弊社が取り上げるニュースはすべて虚構のものであり、現実の人物・事件・団体とは関係ありません。また、閲覧者を騙して喜ぶ、世間を騒がせるというような悪意も持っておりません。まれに弊社の報道を現実のものと誤解される方がいらっしゃるようですが、冷静な判断力を持って記事をお読みになられますよう、厚くお願い申し上げます」と明記している。