高金利の外貨預金に「買い増し」や「乗り換え」も
とはいえ、一方で低金利の円を売って、金利先高感が強い米ドルや豪ドルに資金をシフトする動きは加速している。
現在、円定期預金の金利がよいとされるインターネット専業銀行でさえ、預入期間1年で年0.3%程度。メガバンクなどは年0.03%前後だ。それに比べれば、米ドル定期預金の3か月物でも年0.19355%、豪ドルだとじつに年5.00%にもなる(いずれも、ソニー銀行。2012年3月15日現在)のだから、比較にもならない。
「外貨普通預金は減っている」としていた住信SBIネット銀行でも、「外貨定期預金は増えていて、普通預金から(高金利の)定期預金へ移し替えるお客様もいます」と話している。
また、ソニー銀行は外貨預金について、「ここ最近では『円売り』が増えている傾向にはあります。ただ当行の外貨預金には円に戻さずに、外貨から外貨に乗り換えることができる仕組みがあり、それを使ってより高金利の通貨に乗り換えるケースもあります」と話す。
現在キャンペーンを実施している「ブラジルレアル外貨定期預金」は年6.00%もの金利が付いている。期間1か月ということもあり、金利の動向をうかがうにはちょうどよい商品ともいえ、円やユーロなど「売り」が多い外貨の中では数少ない「買いが増えている通貨」という。