橋下徹大阪市長が、府立高校教職員らに対する「国歌斉唱口元チェック」に批判が出ていることにツイッターで反発している。
卒業式での起立斉唱の職務命令を出した府教育委員会の委員の間からも「厳格すぎる」との声が出ており、橋下市長は特にこの内部批判に怒っている。メディアに対しても「本質を伝えていない」点を指摘している。
委員らからの批判に「もう教育委員会の末期症状」
府立高校の卒業式をめぐっては、国歌斉唱時に起立しなかった教職員らが順次戒告処分を受けている。2012年3月13日付の読売新聞朝刊は、和泉高校の中原徹校長の指示で教頭らが起立だけでなく、「斉唱」していたか教職員の口元をチェックしていたと報じた。府教育委員会の中からも、生野照子委員長らが批判的な見方を示した。
これに対し、3月15日の橋下市長ツイッターでは、起立斉唱の職務命令を出したのは当の教育委員会で、状況報告も校長らに求めたと指摘。今回、起立にプラスして「斉唱」も中原校長がチェックしたのは、府教委の指示通りだというわけだ。
(この話題5ツイート目)「教育委員会が『斉唱』の確認を校長に求めています。『斉唱』の確認は口元チェック以外にどうやってやるのでしょうか?しかも中原校長は卒業式の雰囲気を乱さないために、教頭を通じて遠目に数秒間チェックを行い、そして式が終わってから別室で教員に確認をしたのです。式には一切影響を与えていません」
と指摘し、
「もし中原校長の行動がおかしいと言うのであれば、それは、それを教員に起立斉唱を命じ、校長に状況確認を求めた教育委員会がおかしいのです。ところが、この府教育委員会の委員長と一部の委員が、中原校長の行動がおかしいと批判した。もう教育委員会の末期症状、僕が指摘し続けたことが露呈しました」
と府教委を批判した。職務命令を出し、確認報告も求めておきながら批判するとは何事か、というわけだ。
「2名は斉唱したと答えたので、それで良しとしたのである」
矛先はメディアにも向けられる。
(この間8ツイート略)「そしてメディアが本質を伝えていない所は、中原校長の慎重な手続きである。まず式を乱さない形での数秒のチェック。そしてここが一番重要だが、彼は斉唱していないと思われた教員3名を別室において確認した。そして2名は斉唱したと答えたので、それで良しとしたのである」
と、チェック結果から一方的に非難しているのではなく、弁明の機会を与えている点を強調した。残る1人は斉唱していない、と答えたから校長は府教委へ報告した。
(この間1ツイート略)「口元がどうであれ、斉唱したと本人が言うのであれば、それは問題ないとしたのが中原校長の判断。ただし本人が斉唱していないと認めたのであれば、それは教育委員会への報告事項でしょう。当り前でしょ。このやり方がおかしいと言うのであれば、教育委員会はやり方を示すべきだ」
とこの話題を結んでいる。