アニメやマンガに登場する市町村の一覧表がインターネットで公開され、話題となっている。
2012年3月7日19時30分から放送される「クローズアップ現代 アニメを旅する若者たち "聖地巡礼"の舞台裏」(NHK)用に作られたものだが、その質の高さで放送前からツイッターで拡散され続けている。
2人で6時間かけて作成
一覧表を作成したのは、アニメ、マンガ、小説などに登場する舞台を実際に訪問した人が書いた記事を紹介するサイト「舞台探訪アーカイブ」の管理人であるおおいしげんさんと、「さざなみ壊変」というサイトの管理人であるかずぴーさんだ。
2人はNHKから番組制作の過程で「アニメやマンガのロケ地になっている市町村はどれくらいあるのか」という質問を受けた。具体的な数を把握するために「舞台探訪アーカイブ」の地域別リストを利用して、アニメやマンガ、ゲーム、ライトノベルに登場する市町村を一覧にした。東京と大阪の大部分はアーカイブ内の記事が電車の路線別で書かれていることが多く、どこの市町村か判断しかねたため省いたという。
アニメの舞台といえば「らき☆すた」の鷲宮神社(埼玉・久喜市)や「けいおん!」の豊郷小学校旧校舎(滋賀・豊郷町)などが有名だが、ほかにも「うみねこのなく頃に」の千葉・八千代市や「夏目友人帳」の熊本・球磨村など数多くの市町村、作品が挙げられ、その数は379にのぼっている。
ただし重複している市町村があったり、マイナーな作品に登場している市町村までは網羅しきれていなかったりということもあり、かずぴーさんは「アニメやマンガに登場する市町村数は少なくとも350以上あると言えそう」とまとめている。また、おおいしさんはツイッターで「少なくとも350」という結論を出すのに「述べ6時間くらいかかりました」とつぶやいており、作業の大変さを物語っている。
18時間で1200リツイート
おおいしさんが3月6日にツイッターで一覧表を紹介すると多くの人から拡散され、約18時間で1200近くリツイートされるなどかなり注目されている。
一覧表を見た人はおおいしさんあてに「ご多忙な中本当にお疲れさまでした。この地道な作業が生かされた番組であってほしいものです」「こ、これはすごい!!巡礼の参考にします!」などとツイートをしている。中には「ざっとみて、まだまだ抜けが多い気がします」「聖地巡礼と聞いて思いつく作品が書いてなかったりで少々モヤっとする」といった感想やアドバイスもあった。このあたりについては、おおいしさんとかずぴーさんが「あくまでマンガやアニメに登場する市町村の計数のために作った表」であり、その市町村の代表作品を挙げているわけではない、「舞台探訪アーカイブ」を利用して作成したので記事で紹介されていない作品は表に入れていない、と説明している。
なお、「クローズアップ現代」の公式サイトでは番組について、こう紹介している。――地方の町に突然アニメファンが大挙して訪れる「聖地巡礼」ブームが広がり、今や聖地は全国400か所以上にのぼり、10億円の経済効果に湧く町もある。ブームの謎を解き、コンテンツ立国を目指す日本の現状と課題を探る。