2ちゃんねる関係者捜索は一罰百戒? 違法書き込み放置するSNSも摘発か

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削除率の低さに警視庁が業を煮やした?

   財団法人インターネット協会の統計によると、ネット上に書き込まれる違法な情報のうち、今回問題になったような「違法薬物の広告」は11年上半期だけで3785件が警察庁に通報されている。そのうち2899件について削除依頼が出されているが、実際に削除が確認されたのは、そのうち305件に過ぎない。

   この現状に警視庁が業を煮やしたとみられ、「2ちゃんねる宣言 挑発するメディア」(文芸春秋)などの著書があるITジャーナリストの井上トシユキさんは、

「私が知る限りでは、11年8月に就任したばかりの樋口建史(たてし)警視総監は、2ちゃんねるを『悪の巣窟』だとみなしており、取り締まるべきだとの持論を持っているそうです」

と、トップの強い意向が働いて捜索に至ったとみている。なお、樋口氏は、携帯電話不正利用防止法の制定といった、振り込め詐欺対策に取り組んだことでも知られている。

   さらに、井上さんによると、2ちゃんねる関係の捜索は、単なる「入り口」に過ぎない。

「その先には、性犯罪や薬物犯罪の温床になっているともされるSNSが念頭にあります。このままSNSの状況が改善されない場合、『2ちゃんねるみたいになるぞ』ということです。『一罰百戒』を狙っているのではないでしょうか」
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