「ダメな人のヒーロー」だとネットでもてはやされた芥川賞作家の西村賢太さん(44)がテレビ出演し、女性観や、風俗店について語り、予想通りそのダメっぷりで会場を引かせたが、ネットでは、芥川賞受賞前の年収が480万円とわかると雰囲気が一変。「俺達の仲間ではなかった」などと失望が広がることになった。
西村さんのイメージと言えば、中卒で職を転々。風俗店が大好きで借金しながらも通い続けている、などのイメージで語られていた。それでも作家になれて芥川賞を受賞。まさにダメ人間の希望の星のような存在、とされていた。
受賞したら年収10倍5200万円にアップ
「そろそろ風俗に行こうと思っていた」の発言で有名な西村さんは、2012年3月5日放送の「笑っていいとも!」に登場。受賞後の収入を聞かれると「年収が10倍になった」と明かした。年収480万円だったのが、過去の作品も売れたためなんと5200万円にもなったのだそうだ。
結婚はしないのか、という質問で、いつもの「西村節」が炸裂。
「嫁が老ける一方だから、結婚するのは損」
「家族を養うためにお金を使うのはナンセンス」
と語った。常に20歳くらいの若い女性との温もりを大切にしたいし、温もりが欲しくなった場合は
「僕の場合、デリヘルに行くんですけど・・・」
と、「外に買いに行く」とした。有名になったことで、相手が自分を知っていたら「ノーマルプレイ」をし、知らなかった場合は「変態プレイ」になるという。
自分で稼いだお金は全部自分で使うことに決めているそうだ。好きな女性にプレゼントをすることもあるが、あくまで「女性の体が目当て」であり結局は自分のため。
「これ以上お金を使うのが惜しくなった時点で(女性とは)バイナラ!」
するという。
相変わらずのダメっぷり、鬼畜っぷりで「笑っていいとも!」の会場や共演者は引きまくっていたが、一部ネットでは「俺達のヒーローではなかった」などと失望が広がっていた。賞受賞前の年収が480万円と「高額」なのがショック、ということだった。つまり、芥川賞を受賞するまで仕事らしい仕事はせずに、風俗通いをする自堕落な生活を送る「自分たちと同じ人種」と信じていたらしい。
「共喰い」田中慎弥もニートのような扱いになっている
実は、西村さんと芥川賞作家の高橋三千綱さんとの対談が11年4月に「東京スポーツ」で連載され、西村さんは「はなはだ迷惑だ」などと、マスコミが勝手に作り上げた自分の偶像を批判している。日雇い労働をしているというのも20年前の話。食えないときは夜の警備員や、古書業鑑札で生計を建て、また、いろんな人から借金しまくり過ごしてきたという。また、滞納していたとされる家賃は完済したそうだ。
西村さんは既に私小説のジャンルでは有名な作家で、芥川賞の候補にあがったのは受賞作を含め過去に3回。04年には「けがれなき酒のへど」で文学界同人雑誌優秀、07年には「暗渠の宿」で野間文芸新人賞を受賞している。年収480万円では少ないくらいなのだ。
ネットでは西村さんが作家として「高額」な収入を得ていたことに驚き、
「受賞前の年収480万と言ってた。ぜんぜんフリーターの額じゃないじゃん。萎えた」
「勝手に仲間だと思ってたけど、全然仲間じゃなかったw今ではさらに手の届かない存在www」
といった意見が出ていて、「ダメな人のヒーロー」とはいえないのではないか、といった論調に変わっている。
また、今年「共喰い」で第146回芥川賞を受賞した田中慎弥さんもマスコミでは「ニート」のような扱われ方をしているが、田中さんも実績のある作家だとして
「マスコミの言う事を鵜呑みにしちゃだめだって。あいつら芥川賞をワイドショーにしたいだけなんだから」
などといった反省も書き込まれている。