一般職の仕事、総合職とあまり変わらなくなっている
また、新田代表はこうも指摘する。「自分にはサポート的な仕事が向いていると思っている学生は多いんです」。キャリアを積めば、仕事とともにおのずと付いてくる権限もいらなければ、責任も負いたくない。総合職を「重たい」と感じている人は少なくない。
さらには、一般職の「枠組み」が変わってきたこともある。転勤がないことなどを除くと、総合職も一般職も業務内容があまり変わらなくなってきた。
たとえば、銀行の一般職で多くみられる営業店の窓口係。かつてはお金を数えて入出金したり、記帳してもらった書類を整理したりと事務的な仕事だったが、いまではお客を相手に金融商品を販売する、といった、より専門的な仕事が増えてきた。
「テラー(窓口係)を含め、補助的な事務仕事をパートに任せることで一般職は実質廃止した」(地方銀行)ところもある。
新田代表は、「地方銀行の一般職などは地元の女子学生や専門学校生の受け皿だったのですが、最近は国公立の学生が進出してくるなど競争が激しくなってきています」と話す。