KDDI「iPad3」で巻き返し図る?
ただしTD-LTEは、ドコモや、米で「iPad3」を扱うといわれる携帯電話会社2社のLTEと方式が異なる。とはいえ、3月7日のアップルのイベントに間に合わせるかのように、SBMがTD-LTEの商用化をスタートさせたことは単なる偶然なのだろうか。
TD-LTEを推進する中国最大の携帯電話会社、チャイナモバイルが最近、アップルとiPhoneの販売で協議を行っているとのロイター通信の報道もある。契約者数6億人といわれるチャイナモバイルを視野に入れ、TD-LTE対応のiPadを発表という「ウルトラC」が起きるかもしれない。
国内の動きでもうひとつ気になるのは、KDDIだ。2012年2月29日付の日本経済新聞朝刊では、KDDIが新型iPadの発売に向けて詰めの調整をしていると伝えられた。2011年10月からiPhoneの取り扱いを始めているだけに、iPadをラインアップに加えても不思議はない。SBMはiPad、ドコモは韓国サムスン電子の「ギャラクシータブ」と目玉のタブレット型端末を抱えるが、KDDIはこの分野でいまひとつパッとしないことからも、巻き返しを図る上で「iPad3」を武器にするのではないか、とも考えられる。
KDDI広報は、「iPad発売報道」について「当社で正式に発表した内容ではなく、コメントする立場にありません」と回答した。