「生徒たちは大きな宝物を手に入れて卒業できる」
例えば、
「悪いことではないが、これが素晴らしいとは思えない。これが原因でいじめにつながる可能性もあるし、命にかかわる場合もある」
「体調不良の生徒が無理して出席するとか教師なら止めろよ」
「学校はあくまで勉強と交流と『ほどほどの』団結力の体感が第一であって、意味不明な義務をクリアするための場所じゃないと思う」
などの意見だ。
同高校の松木道子教頭に話しを聞いてみると、1年間無欠席を貫いたこのクラスに対し、ネット上で賛否両論の議論があることは知っているという。
松木教頭はこのクラスが前期は全員が無欠席だったとし、11年10月12日付けの学校通信「東海の風」にその心境を綴っている。100%無欠席が目的化しすぎているとすれば、体調の異変があっても登校せざるをえなくなるなど、教育的見地からも、危険性があることは分かっている、と書いている。そして、現在、クラス全員が元気でいることに安堵しているし、こうした偉業が続いているのは、クラスの雰囲気がよく、自分の存在がありのままに認められ、居場所があるクラスなのだろう、と分析した。
松木教頭はJ-CASTニュースの取材に対し、1年間無欠席だったクラスがあることに対し、「ファシズム的なことが行われた、とか、非人間的な指導ではないか、という批判は間違っている」と強調した。仮に無欠席を生徒に強制したとしても達成できるものではなく、いくつもの奇跡が重なったからこそできた偉業だという。
「全員無欠席は生徒たちが自主的に貫いた素晴らしいことです。これを成し遂げたことは、目標に向かう諦めない心、達成感、そして仲間たちとの繋がりなど、大きな宝物を手に入れて卒業できる、そう感じています」