教師も嫌気、懸念される教育の「質」低下
福井市は「大多数の保護者は常識的なのだが、ほんのひと握り」と、モンスター・ペアレントの存在を指摘する。そのために学級担任や管理職、場合によっては他の保護者にまで影響が及び、教育現場全体を重苦しくする。
熱心で優秀な教師であっても嫌気がさしてくるだろうから、教育の質の低下も懸念される。
東京都教育委員会でも、2009年5月から学校だけで解決できないトラブルを、弁護士や精神科医、警察OBなどの専門家が中立的な立場でアドバイスする第三者機関「学校問題解決サポートセンター」を運営している。10年1月には教師が保護者に対応するときの「手引書」も作成し、学校をサポートする仕組みを整えた。
最近は東京都などの都市部ほど、教師のなり手が減っていることもあり、「モンスター・ペアレント」問題の解決に行政も黙ってはいられなくなったようだ。