近ツリ、海外需要の戻りと賠償金で上方修正
「全国区」の企業にも同様のケースがある。例えば近畿日本ツーリストは2月17日、11年12月期の業績見通しを上方修正すると発表。同社では、連結ベースで3億円の最終利益を見込んでいたが、これを137%増の7億1100万円に修正している。同社では、11年末に個人海外旅行の需要が伸びたことや、東京電力からの賠償金2億3900万円を特別利益として計上したことを理由として挙げている。
それ以外にも、上場企業の中では、リゾートホテルを運営するリベレステ(埼玉県草加市)や、温浴施設や土産物屋を運営するタカチホ(長野市)、牧場やゴルフ場を運営するホウライ(東京都中央区)などが東電からの賠償金を特別利益に計上したことを発表している。
東電は2月16日、山形県米沢市も風評被害に対する損害賠償の対象に含めることを発表しており、今後、業績を上方修正する企業が増えそうだ。