矢野氏の手帳「強奪」問題では公明側が敗訴
矢野氏が2008年に起こした訴訟で問題視した05年のトラブルに関連しては、以前に別の裁判があり、決着がついている。
矢野氏の手帳を公明党OB議員らが「強奪」したかどうかをめぐり、公明党OBらが「週刊現代」側と矢野氏に損害賠償を求めた訴訟で、1審は公明党OB側勝訴、2審は逆転敗訴となり、最高裁判所が2009年、上告を棄却し、公明党OB側敗訴が確定していた。
矢野氏は2011年秋に「乱脈経理 創価学会vs.国税庁の暗闘ドキュメント」(講談社)を出版するなど、「暴露」を続けていた。
今回の双方による提訴取り下げ情報について、サイト「アクセスジャーナル」でいち早く取り上げたジャーナリスト、山岡俊介氏に聞いてみた。
山岡氏は、関係者情報をもとに「手打ちは、これで完全に済んだ形だ」と分析した。創価学会側としては、矢野氏の暴露本が今後も続く事態を避ける思惑があり、矢野氏は自身が高齢なことなどを考慮した模様だという。