財務省が2012年2月20日に発表した1月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は、1兆4750億円の赤字となった。4か月連続の赤字で、単月ベースでは世界的な金融不況後の海外需要の低迷で輸出が急減した2009年1月(9679億円)を上回り、過去最大。
円高に加え、欧州の債務危機などによる世界経済の減速で、輸出が前年比9.3%減の4兆5102億円となった。アジア向けは13.7%減。欧州市場向けの生産が減った影響が大きく、鉄鋼や半導体、プラスチックなどの減少が目立った。
一方、原油価格の高止まりや火力発電用の液化天然ガス(LNG)の需要が増え、輸入は9.8%増の5兆9852億円となった。2年1か月連続の増加。