結婚しても結婚式を挙げないカップルが、年々増えている。その背景には、社会や経済の大きな変化があるようだ。
「結婚式・披露宴ってやらないと後悔しますか?」「結婚式を挙げないのは非常識ですか?」…
「お金をかける価値を感じない」
ネット上のQ&Aサイトでは、こんな質問が次々にアップされ、ちょっとした議論になっている。
それを反映するように、統計上でも、結婚式をしないカップルの割合が増えてきた。
経産省の特定サービス産業動態統計調査によると、全国の主要8都市について、結婚式の件数は、調査を始めた2000年は、約9万件だった。それが、11年には、5万件余と半分近くになっている。結婚した数は、厚労省の人口動態統計によると、2000年の80万組から11年の67万組へと2割弱しか減っていないため、結婚しても式を挙げないカップルの割合が高くなっていることが分かる。
全国における動向は、最新の2005年をみると、結婚が71万組あったのに対して結婚式は35万件と、半分に留まっている。最近は、さらにこの率が低下している可能性が高いようだ。
こうした「結婚式離れ」が起きているのは、一体なぜなのか。
結婚情報サイト「エン・ウエディング」が11年4月に未婚の女性約900人に聞いたアンケート調査によると、式を挙げない理由について、「お金をかける価値を感じない」「あまり目立ったことをしたくないので」という答えが複数回答可で最も多い6割を占めた。そのほかは、「主賓という立場が気恥ずかしい」(4割)「いわゆる結婚式・披露宴が好きではないので」(3割)などの順だった。