日本でも米国でも好調スバルの秘密 他メーカーとの違いどこにあるのか

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「付加価値の高い車種に経営資源を集中して戦っている」

   このため富士重工は2012年の世界販売を過去最高の70万台に設定。国内は微減となるものの、米国、カナダ、豪州、中国で過去最高の販売を計画している。吉永泰之社長は「スバルは、台数は多くないが、米国が飛躍的に伸びている。米国の増強が来年度の課題になる」という。トヨタも2012年のグループ販売で過去最高更新を計画しているが、初の70万台を目指す富士重工の計画がアグレッシブなのは間違いない。

   販売好調の理由について、吉永社長は会見で、①軽の生産から撤退し、付加価値の高い商品に特化したこと②コスト削減を進め、費用が少なくなったこと③生産効率が高いこと――の3点を挙げた。

   吉永社長は「この為替だと海外生産を増やすことが大事だが、他のメーカーと違って付加価値の高い車種に経営資源を集中して戦っている。単価の高いクルマをお客様に待って買って頂いている状況が続いている。お客様から価値を認められている間は、こういうビジネスモデル、こういう自動車会社が日本にあってもいいんじゃないか」と語った。

   富士重工はレガシィを前回のモデルチェンジで米国市場のニーズに合わせ、大型化した一方、今回のインプレッサはボディーサイズを拡大することなく、室内を広くし、燃費を向上させたことなどが受けているようだ。今年は先に発表したスバルBRZのほか、新型車の追加で商品力の強化を図るという。水平対向エンジン、AWD(全輪駆動)などスバルが得意とする高付加価値戦略が功を奏すか、ユーザーの評価が気になるところだ。

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