「カンボジア人エースランナーの水準に達していない」 現地英字紙、猫ひろしを酷評

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「彼が選ばれたことに関する異論は、カーペットの下に覆い隠された」

   実は、猫さんが東南アジア大会への出場を決めた時点で、前出のプノンペン・ポストは、

「協会は、タキザキ(編注: 猫選手の本名)が、悲願である陸上競技でのメダル増加を実現できる能力を持っていると堅く信じており、彼が選ばれたことに関する異論は、カーペットの下に覆い隠された」

と強く批判している。これが現実のものとなってしまった形だ。

   なお、五輪の陸上競技に出場するためには「標準記録」を突破する必要がある(カンボジアの男子マラソンの場合、2時間18分)。だが、どの種目でも標準記録を突破することができなかった場合、男女1人ずつ、いずれかの種目に「特例枠」で出場できることになっている。猫選手が狙っているのは、この「特例枠」だ。

   もちろん、ブンティン選手も手をこまぬいている訳ではない。12年1月9日付けのプノンペン・ポストによると、日本企業の支援を受けて3月末まで83日間にわたってケニアで高地トレーニングにわたって行うといい、自己ベストの更新に意欲を燃やしている。また、

「(政府側と選手側の)双方が(和解に向けた)解決策を模索したいとしている」

と、選考レースへの復帰も近い様子。猫選手の前に立ちはだかった壁は、相当高いといえそうだ。

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