東証またシステム障害が発生 「最も初歩的なミス」で大ダメージ

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大証とのシステム統合協議が遅れる可能性も

   ちなみに、日経平均株価(225銘柄)の構成銘柄も20銘柄含まれていたが、それらの「売買停止銘柄」については前日終値に据え置き、2日の午前中も日経平均株価を算出し続けた。東証株価指数(TOPIX)も同様の対応がとられた。

   東証のシステムは過去、トラブル続きだった。特に2005年11月にはプログラムの欠陥で全株式の取引を約3時間停止したほか、同年12月にはみずほ証券の誤発注の際、注文取り消しシステムで不具合が発生。2006年1月には「ライブドア・ショック」で大量の売り注文が発生し、売買を全面停止するトラブルもあった。

   2005年12月には当時の鶴島啄夫社長が引責辞任する事態となり、2006年2月にはシステムを統括する最高情報責任者(CIO)を新設し、体制を強化した。しかしその後も2008年に2銘柄の取引が停止するトラブルもあった。

   みずほ証券の誤発注問題を受け、異常注文をはじく仕組みも導入し、1000分の2秒で取引が成立する高速性も実現したアローヘッド。東日本大震災時もトラブルなく、東証幹部も信頼性に胸を張っていたが、「最も初歩的なミス」(経団連の米倉弘昌会長)が発生したダメージは大きい。高速性では既にシンガポール取引所などが世界の最先端を走っているが、東証自慢の「信頼性」に傷が付くことで国際市場間競争にさらに遅れをとることにもなりかねず、経営統合する大証とのシステム統合協議が遅れる可能性も懸念される。

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