モーニング娘。やAKB48らを手がけた振り付け師の「夏先生」こと夏まゆみさんが、雑誌インタビューで、オーディション番組「ASAYAN」(テレビ東京)出演時の裏話を語り、ネットで話題になっている。
夏さんは、1962年生まれ。十代のころ、イギリスに語学留学していたときにダンスと出会った。ダンサーとして活躍するとともに、振り付け師としても活動し、長野五輪では公式テーマソング「WAになっておどろう」の振り付けを手がけている。
たまたま厳しくした「10秒間」が使われる
そんな夏さんを一躍有名にしたのが、モー娘。のプロジェクトだ。98年の結成当初から、振り付け師、ダンスコーチとして関わり、当時その様子を放送していたASAYANでは、夏さんがメンバーを厳しく叱責して泣かすというのがお約束になっていた。
そのため、すっかり「鬼コーチ」として知られている夏さんだが、2012年2月6日発売のアイドル雑誌「TopYell 3月号」(竹書房)で、当時のことを語っている。
レッスンは「厳しいだけでは絶対にダメ」で、遊びの要素を入れたりしながらダンスの楽しさを理解してもらえるよう心がけていたが、数十時間にもなるリハーサルの中で、たまたま夏さんが厳しい口調になった「10秒間」が使われていた。番組の意図があり、スタッフからも厳しくするよう指示されていたので、途中から割り切っていたものの、未だに「スパルタ」などと言われるのは「悲しい限り」だという。
印象的だったのが99年に加入した後藤真希さん。中々泣かず、スタッフも困っていたところ、「泣かせないとマズいのか」と思った夏さんは、初ステージの本番直前、後藤さんの手を握り「そのままやれば大丈夫だから」と励ました。すると、感極まった後藤さんがやっと泣き出し、マネージャーがカメラを呼びに行ったという。