「多くの関係者が傷つき、失望しました」
抗議声明に加わった「NPO法人 全国自死遺族総合支援センター」の杉本脩子代表に聞いてみた。
杉本代表は「問題は残りますが、容認範囲です」と答えた。「ゲートキーパー問題」については、「現場の取り組みはとても厳しいものです。ゲートキーパーは誰でもできますよ、と広く薄く呼びかけるのではなく、ゲートキーパーの質を高めていくべき時期なのです」と説明した。
自殺対策を担当する内閣府などには、「批判もあったが、マスコミに多く取り上げられ、ゲートキーパーという言葉の啓発などに結果的に役立った側面もある」といった声もある。
しかし、杉本代表は「当事者が言う言葉ではありませんね。単なる自己正当化に過ぎません。撤回はしたものの、これまでの政府の姿勢に対し、遺族を含めた多くの関係者が傷つき、失望しました」と指摘した。
その上で、一連の「GKB騒動」について、こう評価した。
「『内閣府を批判すればいい』ということではなく、自殺問題を原点に立ち戻って考える契機にするべきだと思います」