猫ひろし「カンボジアの選考基準」更新 悲願のマラソン五輪出場「当確」か

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   お笑い芸人の猫ひろしさんが、ロンドン五輪でのマラソン「カンボジア代表」を目指して国内の大会に出場、2時間30分25秒でゴールした。

   国籍を変えてまでチャレンジしてきた五輪出場に大きく前進した。

沿道の観衆にVサインと笑顔見せ快走

   猫さんは2011年11月にカンボジア国籍を取得。同月、カンボジア五輪代表選考会を兼ねた男子マラソン東南アジア大会(インドネシア・パレンバン)に出場し、自己ベストをマークしたもののタイムは2時間37分39秒と、北京五輪に出場したヘム・ブンティン選手を上回れなかった。このため、猫さんの五輪出場はこの時点では保留となった。

   そこで猫さんは、2012年2月5日の別府大分毎日マラソンに出場した。実は2月26日には東京マラソンが予定されている。猫さんは2007年以降4年続けてこの大会で走っており、毎年記録を伸ばしていたが、平坦なコースで高記録が生まれやすいとされる別大マラソンに切り替えてエントリーしたとみられる。

   カンボジアで月1000キロの走り込みをしてきたという猫さん。レース前は「自己ベストを切る。やることは全部やった」と意気込みを語っていた。当日朝にはツイッターで、「走り終わったらせきさば食べるぞ!そしてホテルの有料放送見るぞ!やったるぞ!」と、独特の言い回しで気合を入れていた。

   右胸にカンボジア国旗を縫い付けた赤いウエアに身を包み、スタート。沿道から頻繁に声援が飛ぶ。10キロ地点では観衆に手を振り、しきりに腕時計を気にするしぐさを見せた。20キロ、そして30キロと進んでも快調なペースは変わらず、Vサインをしたり笑顔を見せたりと余裕だ。集団から徐々にランナーが脱落していったが、快走を続けながらもファンサービスに余念のない猫さんに、テレビ解説を務めた元五輪代表の宗茂さんも「普通、(沿道に)手を振って走るなんて苦しくてできませんよ」と舌を巻いた。この時点で「2時間29分台も現実味を帯びてきた」と言われていた。

自己ベスト7分更新に「感動した」

   しかしゴールが近づくにつれて、表情にも苦しさが漂うようになる。しきりに腕時計を気にしながら、それでもファンの声援にはこたえるサービス精神。40キロ近くになって徐々にペースダウンした。

   この時点ですでにトップはゴールテープを切っており、テレビ中継が終了したためインターネット上ではツイッターなどに「猫さん、どうなった」という投稿が寄せられた。

   最終的に猫さんは2時間30分25秒でフィニッシュし、カンボジア五輪委員会が代表選考の基準として掲げていた2時間31分をクリアした。自己ベストをも7分上回る。ツイッターには、結果を知った人たちの「おめでとう」「すごい」「感動した」といった言葉が並んだ。ただ一方で、世界を相手に戦う五輪が舞台となれば、タイムとしては厳しいという意見もあった。

   ロンドン五輪は7月27日に開幕する予定だ。大会前に猫さんは、「毎年20分ずつタイムを縮めているから、僕の計算では五輪で走ったら世界新記録」と芸人らしく笑いを誘っていたが、五輪に向けた情熱は疑いない。ロンドンではカンボジア代表としてマラソンのスタートラインに立つことができるだろうか。(2月10日17時22分追記)

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