NHKのニュース解説番組でボーカロイド、初音ミク特集が放送された。番組オリジナルの楽曲まで制作するほどの力の入れっぷりで、ネットで話題 となっている。
2012年2月4日放送の「週刊ニュース深読み」で、「今なぜ世界で人気? ニッポンの『歌姫』」という特集が組まれ、現在、アメリカやヨー ロッパで注目を集めている由紀さおりさんとともに、初音ミクが、世界で人気となっている「バーチャル・シンガー」として取り上げられた。
「ヒットがヒットを呼ぶシステム」
スタジオでは小野文恵アナが緑色のカツラを被り、ネギの模型を持って初音ミクのコスプレを披露。初音ミクを「コンピューターで作られた実在しない歌手」と説明し、2011年に米ロサンゼルスでコンサートが開かれたことや、日本の自動車メーカーのイメージキャラクターにまでなっていることなどが紹介された。
人気になった経緯について、初期の人気曲「みくみくにしてあげる」を例にとり、まず、誰かが初音ミクの曲を作ってニコニコ動画にアップすると、それを気に入った人が、曲にアニメを付ける。それが人気となると、今度は3Dアニメバージョンを作ったり、「踊ってみた」動画を投稿したりする人 が出てきて、また話題になるなど、「ヒットがヒットを呼ぶシステム」が出来ていると丁寧に解説。ニコ動からYouTubeに動画が転載されて、世界にも飛び火したとしていた。
ネット上で2 万回近く再生される
注目を集めたのがここからで、番組は今回の特集のために初音ミクのオリジナル楽曲を制作。ニコ動でも有名なボカロ制作者の八王子P氏が作詞・作曲・編曲 を担当した。
「フカヨミ feat. 初音ミク」というタイトルの曲で、現在YouTube上のNHK公式チャンネルにアップされている。「本当にそれだけ? 実はまだなにかあるんじゃない? 裏側まで気になっちゃう つい深読みしちゃうの」と初音ミクが歌っている。明るくてポップな楽曲だ。
放送前の2月2日にアップされ、4日午前の段階では数百回しか再生されていなかったが、番組の内容がツイッターなどで話題になると同時に注目を集め、17時現在までに約1万7000回再生された。
「フカヨミ見ましたいい曲すぎるw」「朝見ましたよ―!これはぜひともテーマ曲にするべき!」といったコメントが多数寄せられ、かなり好評のようだ。ツイッターでは、今回の一連のNHKの企画について、「今朝のNHKの番組でミクのこと『初音ミクさん』ってよんでて超ウケたww」「親がNHKを見て、初音ミクを知ったらしい」「こういうのを取り上げる深読みはやっぱり面白いな」といった感想が寄せられていた。