記録的な大雪をもたらした強い寒波の影響で、東京や名古屋、大阪の大都市で給湯器のお湯が出なかったり、水道管が凍ってトイレが使えなくなったりといったトラブルが例年以上に続出している。
2012年2月3日は、朝の最低気温が東京都心で氷点下1.0度、名古屋市が同5.2度、大阪市が同2.9度などと、沖縄県那覇市を除くすべての県庁所在地で氷点下を記録した。
問い合わせ、東京は通常の2.5倍、名古屋は3~4倍
厳しい寒さが続くなか、給湯器のトラブルが相次いでいる。早朝から「お湯が出ない。給湯器が壊れたのではないか」、また夜間の急激な冷え込みが原因で「風呂の追いだき機能が使えなくなった」といった問い合わせが寄せられている。
トラブルのほとんどは水道管の凍結や、水道管と屋外に設置してある給湯器、あるいは給湯器と室内をつなぐ配管の中で水が凍ったことが原因という。
ガス給湯器などを製造・販売するリンナイによると、東京などの関東地方の問い合わせ件数は、ピークだった1月30日が通常の2.5倍も増えたという。
3日朝の最低気温が氷点下5.2度まで下がり、13年ぶりに氷点下5度を下回った名古屋市では、午前9時から11時までのわずか2時間で1万1000件を超え、通常の3~4倍にあたる問い合わせが殺到した。
給湯器の多くは屋外に設置されているので、気温が氷点下になったり、また氷点下にならなくても風が冷たかったりすると、給湯器とつながっている配管が凍結する可能性が高まる。同社は、「問い合わせの大半は『お湯が出ない』というものでしたが、原因は給湯器に引かれている配管が凍結していることが多いようです」と、給湯器の故障ではないケースが少なくないという。
「配水管の部分をドライヤーで温めたり、ガスで沸かしたお湯をかけてあげる程度で直ることが少なくありません。少し時間を置くなど、落ち着いて対処してほしい」と話している。