岩波書店の「縁故採用」宣言 そんなに悪いことなのか

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紹介状求めると「選考がスムースに進む効果がある」?

   だが、採用関係の識者からは、岩波書店を支持する声も多い。例えばブラック企業アナリストの新田龍さんは、ブログの中で「『岩波書店、いい仕事してるな~』と感じ入った次第であり、この宣言には大賛成」と断言。

「著者にアプローチするのは自由だから、全国どこにいても機会は平等」

と、「縁故採用は機会平等に反する」という主張に反論した上で、

「このようなハードルを設けることで、本当に意欲的な応募者に絞られ、選考がスムースに進む効果があるといえる」

と、採用基準として合理的なことや、入社後に辞めにくくなる効果などを、賛成の理由に挙げている。

   人事コンサルタントの城繁幸さんも、ツイッターで、

「文字通り関係者の子弟ばっかりなら問題だろうが、推薦状出す人が一次面接官をつとめていると考えればとても合理的だと思う」

と、同様の見解を示している。

   テレビのコメンテーターからも、同様の声が上がっていた。例えば、2月3日朝放送の「朝ズバッ!」では、この話題を紹介した後に、みのもんたさんは

「一理あるね、これは」

と、納得した様子。TBS解説委員吉川美代子さんも、

「若い社員でもいいから、自分で電話かけるなり、大学の先輩だろうが何だろうが自分で探して、『紹介状書いてください』って言うくらいでないと、今の時代は駄目だと思う」

と、就活生の奮起を求めていた。

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